実施のタイミングと対象者
いつ誰に対して行うのか
様々な人に対して行う
アセスメントはケアプランや介護計画書を作成する際に実施します。利用者の心身の状態や周囲の環境によって内容を適時見直さなければなりません。定期的な見直しの時期だけでなく、日々の生活の中でも必要があれば都度実施していきます。ケアプラン作成時はケアマネジャー、介護計画書作成時は生活相談員かサービス提供責任者がアセスメントを行います。
対象者については、本人だけでなくその家族も含まれます。それに加え、状況に応じて主治医や担当看護師、知人、地域の民生委員などにも実施するケースがあります。すでに他の介護サービスを利用している場合は、その介護事業所からもヒアリングを行います。ベースとなるのは本人からのヒアリングですが、多角的に話を伺うことでより正確かつ適切な介護サービスの提供を実現できます。
必要な情報
アセスメントは利用者の状態に応じた最適なケアを提供するためには欠かせないものです。普段の生活状況や食事、排せつ、掃除、買い物などの生活に必要な動作が可能かどうかを確認しなければなりません。現状の把握だけでなく、本人がどういった生活を送りたいと考えているのか、どのような部分に問題を感じているのかを明確にすることも大切です。本人が自覚していない部分も明確にする必要があるため、周囲の人にもヒアリングを行います。きめ細かな介護サービスを提供するためにも、より多く、より詳細な情報を集めなければなりません。
精神面にも目を向ける
介護におけるアセスメントでは、身体機能だけでなく精神面にも目を向けて情報収集を行わなければなりません。どのような動作ができるのかといった身体機能に注目してしまいがちなので注意してください。利用者が本当に求めていることに応えるためには、精神的な側面への配慮が必須です。精神的な部分の情報を聞き出すためには、ただ質問するだけではいけません。本人の言動を注意深く観察しながら、心の内を探る必要があります。精神面の課題だけでなく、本人がどういった生活を送っていきたいのかといったニーズも汲み取りましょう。
まとめ
以上が、アセスメントを実施するタイミングと対象者です。本人が望む生活を実現するためには、本人だけでなく周囲の環境や意見にも目を向けなければなりません。生活環境だけでなく、医学的な観点も考慮する必要があるでしょう。画一的な介護サービスの提供を続けていると、利用者の満足度は低下してしまいます。1人ひとりに適切な介護サービスを提供するためにも、アセスメントは慎重に行う必要があります。