アセスメントの内容が介護の質を左右する

アセスメントシートの様式について

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求められるスキルとは?

いくつかの様式が存在する

様式ごとに特徴が異なる

MDS-HC方式

MDS-HC方式は在宅と施設のどちらにも対応している様式です。そのため、在宅と施設を往来することが多い利用者のアセスメントシートを作成する際に効果を発揮します。主に、「機能面」「感覚面」「精神面」「健康問題」「ケアの管理」「失禁の管理」の6項目について詳しく把握する際に役立ちます。

包括的自立支援プログラム

包括的自立支援プログラムは「全国老人保健施設協会」「全国老人福祉施設協議会」「介護力強化病院連絡協議会」の3団体が開発した様式です。基本的な生活環境が整っている病院や施設に入所する高齢者が主な対象となります。自立支援や生活支援を提供する際に適した様式であり、内容は介護サービスの分析が中心です。利用者が生活する上での課題を明確にしやすい点が特徴です。介護分野のスタッフだけでなく、本人とその家族にとっても分かりやすい様式とされています。

居宅サービス計画ガイドライン

居宅サービス計画ガイドラインは「全国社会福祉協議会」が開発した様式です。エンパワメント支援の考え方が盛り込まれている点が特徴です。利用者の心身の状態を確認してケアプランに反映することで、自分の課題を自力で解決するための支援ができるようになります。全国の居宅介護支援事業所の3割以上が採用しています。

ケアマネジメント実践記録方式

ケアマネジメント実践記録方式は調査分析の内容が幅広い様式です。加えて、細部まで対応しているため、包括的なニーズを把握したい時に効果を発揮します。本人または家族の意見・要望や、アセスメントの担当者が判断した課題を細かく記入できる点が特徴です。

日本介護福祉会方式

日本介護福祉会方式はホームヘルプの活動実績をベースに開発された様式です。「衣・食・住」「身体の健康」「家族関係」「社会関係」の観点から課題を抽出します。利用者の価値観や意思、生活環境などを考慮したアセスメントを実施する際に効果を発揮します。

R4

R4は「公益社団法人・全国老人保健施設協会」が開発した様式です。介護老人保健施設でのサービスを提供するために用いられます。介護老人保健施設で統計したデータを分析・分類し、5段階の絶対評価を行います。

日本訪問介護振興財団版方式

日本訪問介護振興財団版方式は使用できる対象が幅広い点が特徴の様式です。高齢者だけでなく、幅広い年齢層に用いることができます。複数回の記入が可能で項目も細かいため、これまでの経緯を確認しやすい点がメリットです。ただし、項目が多い分、アセスメントにはそれなりの時間を要します。